角川つばさ文庫小説賞

第3回<こども部門>結果発表!

第3回<こども部門>結果発表!

第3回角川つばさ文庫小説賞は、478本の作品を応募いただきました。
どうもありがとうございました!
半年にわたる選考の結果、下記の30名のみなさんが受賞されました。
受賞されたみなさん、おめでとうございます!
第4回角川つばさ文庫小説賞の募集期間は、
2015年7月1日(水)〜2015年8月31日(月)になります。
今年も、あなたの作品を、お待ちしております!

グランプリ

迷子屋

相川 貢(小学3年)

ストーリー
 新しくできたばかりの巨大なスーパーマーケットに買い物に行った、ぼくと母さん。でも気がつくとぼくは迷子になっていました。「迷子屋」という看板を見つけて入ってみたのですが、そこに閉じ込められてしまいます。そこでぼくはふしぎな夢を見ました。捕まえた人間に5日間、注射をすると、ロボットになるというのです。もしかして、このスーパーで働かされているロボットは、元は迷子だった人間なのかも!? ぼくはみんなを助けようと決めるのですが……。
選評
 巨大スーパーマーケット会社が、従業員を増やすため、迷子になった人を働くロボットに変えてしまう……というのがすごいアイデアです。みんなを救うことになるクッキーが、伏線として前半にきちんと登場していたりと、考えられた構成で感心しました。そして、お母さんや自分のことだけでなく、男子も女子もロボットも全員を救おうとする主人公が、とてもかっこいい! 星新一さんのショートショートを思わせる、すぐれた物語でした。
グランプリ

フタのマネーゲーム

久世禄太(中学3年)

ストーリー
 転校生の亮太は、新しい中学で、給食で出る牛乳ビンのフタが貨幣として流通していることを知ります。フタはさまざまなゲームで賭けられ、生徒の間に貧富の差まで生み出していました。このシステムを作り上げたのは、秀才の菊川。もちろんフタをもっとも多く所有する「大富豪」です。亮太は今野というクラスメートから「オレといっしょに、菊川の絶対支配をひっくりかえさないか」と持ちかけられて──!?
選評
 牛乳ビンのフタを集める男子はどこの学校にもいますが「貨幣システム」として成立しているというアイデアが本格的でした。細かい設定までよく考えられています。みずからシステムを作り、学校を支配する菊川の、中学生らしくない冷たい雰囲気、主人公の荒井亮太のひょうひょうとしたキャラクターも魅力的ですね。ラストのポーカーゲームも緊張感たっぷりに描けていました。負けたあとのオチを、もうひとひねり工夫できたら、さらにすごい作品になったかもしれません。
準グランプリ

ここは四階妖怪診療所

藤井早紀子(小学5年)

ストーリー
 葵のおばあちゃんは、優しくてお料理上手。でもそんなおばあちゃんには秘密があったのです。それはなんと妖怪専門のお医者さんだということ! おばあちゃんが処方したごはんを食べると、かぜをひいたコオリオニも、頭痛がするロックろ首も、たちまち良くなってしまうのです。ある日、葵とおばあちゃんが暮らす家に、泥棒が侵入! しかし、そのとき現れたのは、いつもおばあちゃんが診察していた妖怪さんたちで!?
選評
 修行が好きなコオリオニ、ロック風なロックろ首、ゲーム好きなポンポンなど、出てくる妖怪たちが、どれもとても魅力的でした! 妖怪たちの病気の悩みをテンポよくくり出して、読者をお話に引き込んでいくあたりの展開も、よく考えられています。お悩みも具体的でバラエティたっぷり。そして、おばあちゃんの処方する料理のおいしそうなこと! どれも目に浮かんでくるようです。おばあちゃん先生や妖怪の活躍が、もっと読みたくなりました。
特別賞(中学年の部)

あなのなか

SARA(小学4年)

ストーリー
 クイズやスポーツは得意だけど動物が苦手な小学4年、いつき。いつきは自分の誕生日に、サッカーのプレー中、ボールをさがすうちに落とし穴に吸い込まれて別の世界に行ってしまいます。そこから脱出するためには、いろいろな動物たちが出してくるクイズを解いて、3つの宝石を手に入れなければいけません。天からふってきた不思議な声などの助けをえて、「太陽の石」「しぜんの石」「海の石」を手に入れたいつきは……。
選評
 動物たちがくり出してくるクイズが楽しかったです。主人公をとちゅうで助けてくれる天からの声が、妹のものだったり、うさぎにあげたピンをじつは弟が持っていたことが後からわかるなど、現実の世界とあなの中の世界が実はつながっていたんじゃないかと思わせる工夫とアイデアを感じました。家にもどった主人公を、家族が誕生日のお祝いで迎えてくれるシーンも、家族同士の温かさが感じられて、とてもすてきでした。
特別賞(高学年の部)

正義の味方 消しゴムスパイ

美貫菜々(小学6年)

ストーリー
 奈緒の新しい消しゴム、名前はルル。じつはこの世界の文房具は生きていて、自分で動いたり話したりできるのですが、人間には秘密にしているのです。ある日ルルは、うっかりつくえから落ちて、連れていかれた「落としもの箱」で、悪の組織ボールペーンズの悪だくみを知ってしまいます。ルルは友達のミミのアイデアで、伝説の「消しゴムスパイ」となり、彼らを止めようとするのですが……!?
選評
 お気に入りの文房具とお話しできたら、楽しいのにな……そんなこどもらしい空想から着想を得たこの作品。もち主が現れずグレてしまったボールペンや、今はなき「伝説の正義の味方」の存在など、次から次へと意外なアイデアがもりこまれ、あきさせません。最後には「私の消しゴム、すぐになくなってしまうの。もしかして自分で歩いてどこかに行っているのかも?」なんて意外な真実に気づいてしまう奈緒ちゃん。ラストも素敵なハッピーエンドです。
特別賞(高学年の部)

私の来世は蝿である

小説への思いは∞(むげんだい)!(小学6年)

ストーリー
 前木みのみは自分の余命が残り半年だと知り、無気力になっている小学6年生。そんな彼女のもとに、1匹のハエ・みきが現れます。みきは「みのみが死んだ後は、ハエに生まれかわるのだ」と告げます。驚く間もなく、みきに連れられて“命の国”へ行ったみのみは、「寿命の館」「来世相談所」などでの大冒険をしながら、残り少ない人生にどうむきあっていくべきかを考えていきます。
選評
 自分の余命がいくばくもないことを知っている主人公という驚きの設定に、冒頭から引きこまれました。蠅に生まれかわることが決まっているという運命を変えようとするのではなく、受け入れていくというストーリーが、とても独特で素晴らしいです。命の国を冒険するシーンは、わくわくしたり、感動したり、最後まで夢中で読めました。オリジナリティのある世界観は、小説への思いは∞! さんにしか書けないもので、すばらしい武器だと思います。
特別賞「中学生の部」

あの日の空

山野抹茶(中学2年)

ストーリー
 図書館の自動ドアのとなりに見つけた、焼けこげた古い木のドア。和雲がそのドアをくぐってみると──なんと、そこは見たこともない別の世界! なんと、第二次世界大戦中の広島にタイムスリップしてしまったのです。和雲は、そこで同い年くらいの少女・勝子に助けられ、なかよくなっていきます。ところがある日、郵便受けの新聞を広げた和雲は日付を見てびっくり。そこに書かれていた日付は「1945年8月6日」。そう、まさに広島に原爆が投下される日で……。
選評
 和雲と勝子、二人が少しずつ心を通わせていくようすが、とてもていねいに書かれていて、ほほえましく読むことができました。中学生のちょっと不器用で甘ずっぱい恋愛のやり取りが、読んでいてなんだかなつかしい気持ちになりました。最初はなにもわからず右往左往していた和雲が、クライマックスでは足をケガした勝子をおぶって走りつづける──このお話を通じて主人公が大きく成長してたくましくなったようすも、うまく伝わってきました。戦時中の街の様子もよく描けています。
特別賞「中学生の部」

ウソラン

ランニング(中学1年)

ストーリー
 陸上部の走太は「不平等」が大きらい。体格はたいして変わらないのに、教室じゃ女子たちに、やれ荷物を運べ、やれフタを開けろと、力仕事や雑用を押しつけられ、部活ではタイムが同じにもかかわらず、女子の速美は大会で1位を狙えるレベルなのに、男子の走太は30位どまり。こんな不平等があっていいのか!! そう考えた時、走太にとんでもないアイディアが浮かびます。それはなんと、女装をして女子の大会に出ることだったのです!
選評
 陸上部の大会の様子が、とてもくわしく、臨場感たっぷりに描かれていて、自然と情景が思いうかんでくる作品でした。だいたんな犯行(!?)におよんだにもかかわらず、ちょっとまぬけで憎めない走太、思いきりのいい行動をとる同級生の速美など、キャラクターや会話が、どれもコミカルで絶妙でした。レースが始まってから、ゴールを切るまでの、ストーリーのもりあげ方も、なかなかのものです。読者を楽しませようという工夫が、たっぷりとつまった作品でした。

入賞

図書館からの冒険

成田甲斐(小学4年)

ストーリー
 図書館で、本を棚から引き出そうとして、なぜか別の国に送られてしまった美奈子。そこは「カナタのバンクーハー」という町。魔法が使える少女・シアンと友達になった美奈子は、2人で大冒険をします。途中、シアンがどうくつの主にさらわれ、美奈子は彼女を助けるため、主からの謎かけに頭をなやませます。そこでシアンの名前をヒントにして、無事に正解にたどりつき……!

のろいの相談ノート

わか(小学4年)

ストーリー
 塾の友だち同士で交換している相談ノート。ルールは「自分の相談を書くこと。自分の名前を書かないこと。そして、こっそりと次の人にわたすこと」。ある日ノートに「人をのろう方法を教えて」と書かれていました。さやかは軽い気持ちで方法を教えます。すると友だちの1人が塾に来なくなり、ノートには「のろい、成功しちゃった」と書かれていました。さやかは犯人をさがそうとしますが……!?

はいっ!! ただ今、留守番中でございますっ!!

壱良技高(小学5年)

ストーリー
 「大」が付くほどのドジな兄妹、有人と有美が、夏休み中に2人きりで留守番をすることになりました。そんなとき「オータムウーマン」という名前の、人形サイズの少女が現れて「あなたたちを助けにきた」と話すのですが、彼女のせいでトラブルがさらに増えて……。留守番にもなれたころ、ついに本物のピンチがやってきます。なんと、3人は透明人間に連れさられてしまって……。

とけい屋マリオネット

月光疏呎亜(小学6年)

ストーリー
 平本南子は、職場体験学習をする店を探していたとき、ふしぎなお店を発見します。そこにあったのは、鳥かごに入れられた時計たち。南子は、このお店で体験学習をさせてもらうことを決めます。ここで売っているのは時計ではなく、時間。時計の精から時間を買うと、楽しい時間を過ごせるのです。そんな中、南子はピノと呼ばれる悪い人形と対決することになり!?

あの日あのバスで

AYAKA(小学6年)

ストーリー
 夫を亡くし、もう子供も独立している橋本良江(82才)のささやかな楽しみは、バスに乗って、劇場や公園、美術館などに出かけること。ある日、バスの中で騒いでいた大学生、大と友輝を注意したことをきっかけに友人になります。彼らとの交流は、良江の生活をさらに楽しいものにしました。ところが3人で出かけていたとき、バスジャックにみまわれて!?

顔が違うぞ

珊瑚(小学6年)

ストーリー
 青谷漱太は最近は成績がふるわず、クビにされるかもしれないという危機感をもつエリート営業マン。ある日、いつも通り会社に出勤した青谷でしたが、顔なじみの受付嬢にも、飲み仲間の警備員である小谷にも、不審な顔をされてしまいます。名前を言っても「顔が違う」ととりあってもらえません。青谷は悩んだあげく、自分の母親に会おうと故郷に帰るのですが……。

君と僕の秘密の夏

なつみかん〜♪(小学6年)

ストーリー
 夏休み、とつぜん「家族の思い出を作ろう!」と言いだした両親のせいで、興味もない「母さんの思い出の地」にやってきた雅斗。泊まることになった家を飛びだした雅斗は、近くの森の中で迷子になります。そこで出会ったのは、マリナという外国の女の子。そして、どうして雅斗たち家族が、この地に来ることになったのかを知ることになるのですが……。

夢の中の鬼瓦

さとうがし(小学5年)

ストーリー
 美術系大学に入学したものの、やる気がでない勇。居眠りの夢の中で、巨大な鬼瓦から「鬼ごっこをしないか」ともちかけられます。もしも勇が勝てば、絵を入賞させてやると言われたゲームに勝つと、その通りに。それ以来、ズルをしていた勇ですが、ある日、手抜きの絵を発表していることを、先輩に指摘されてドキリとします。次の絵画展では全力で描こうと決意して……。

四人はひ・み・つの探偵団!!

☆Pikotan☆(小学6年)

ストーリー
 菜々、美里、大輔、俊はなかよし4人組。最近ウワサの「人を飲むブランコ」の真相を確かめに来た4人は、ブランコの"口"に落ちて、イタズラワールドへと飛ばされてしまいます。4人の前に現れたピエロから「ナゾときツアー」へと連れていかれ、そこで出題されるナゾを、力を合わせて解いていきます。最後のナゾは「もとの世界へ帰還すること」。どうすれば帰れるのでしょう!?

浦島海鈴の竜宮城!

MiSA☆(小学6年)

ストーリー
 学校のプールの底にあいた不思議な穴のむこうにある「竜宮城」にやってきた海鈴。浦島太郎の子孫だという海鈴は、竜宮城の王になることに。竜宮城には、すいすい泳げる「サカナワンピース」や水の中でも息ができる「空気キャンディ」などふしぎなアイテムがいっぱい! ところが、プールの穴をふさぐ工事が始まります。竜宮城を救うため、友だちの美波とともにむかった海鈴ですが!?

ゲームエンド

岡野実夏(中学2年)

ストーリー
 杏奈は、クールで他人に無関心な主人公。同じクラスの蘭は、毎年「ゲーム」の「対象者」を決めていじめるのを楽しみにしています。今年の対象者は、地味でおとなしい美玲。杏奈は直接、止めはしないものの、いじめのジャマをしたり、美玲をフォローしたりします。でも、今年もあと1カ月となったある日、見るに見かねた杏奈は、とうとう蘭と対決をすることに……。

ワスレナグサの笑顔

春日部 新(中学1年)

ストーリー
 「あの人」は、かつて私に告白してきたことがありました。そのとき、とっさに断ってしまったことを、私はずっと後悔していました。ある日、あの人が今つきあっている「あの子」と言い争っている現場を目撃します。ケンカの中で、少女は歩道橋から足をすべらせて死んでしまいます。しかもあの人は「あの子とつきあったのは、お前の気を引くためだ」と言いだして……!?

さくらのきのした

水無月陽日(中学2年)

ストーリー
 満開の桜の木の下で出会った少女「そめいよしの」となかよしになった「きのしたさくら」。明日も遊ぼうと約束するのですが、実はよしのは桜の木に呪われていたのです。次の日、よしのの身代わりとなって桜の木の下を離れられなくなったさくらを残して、よしのはさくらの母のもとを訪ねます。——そう、よしのは、20年前にさくらの母の身代わりにされた女の子だったのです。

夏の少女

優希(中学2年)

ストーリー
 大学受験に失敗した「私」は、1人、おばあちゃんの家ですごすことに。そこはこのあたりで幽霊屋敷だとうわさされていて、きもだめしのため、いろんな人がやってきます。ある夏の夜、縁側で花火大会を見おわり「私」がひと息ついていると、おかっぱ頭の女の子がやってきました。その子の名は美知代。「私」はひそかに美知代が幽霊ではないかと思いつつも、友だちになるのですが……?

シルバーサマーに雪が降る

渋谷萌香(中学2年)

ストーリー
 「エターナルサマーの森」に「雪竜」がやってきて、森は冬に変わってしまいました。雪竜をほかの場所へ移すため、リリア姫は3人の特別騎士を召集します。そのうちの1人、リリアにひざまずこうとさえしない無愛想な騎士・リンに、リリアは知らずひかれていきます。そんな中、ハヤトが1人で雪竜のもとにむかったという報告が。彼は、雪竜をおいはらうのではなく殺そうとしていて!?

三毛猫のきた夏

うさてぃま(中学2年)

ストーリー
 30才の功一は仕事もせず、毎日家でぐーたらするだけの毎日。しかしそれは、3年前、最愛の恋人だった小百合の死からはじまったものでした。立ち直れないまま、猫が大好きだった小百合の思い出だけを胸に、功一は生きていたのです。ところが、そんなある日、功一の前に人間の言葉をしゃべる三毛猫が現れます。三毛猫は「おちくぼ」と名乗り、功一の生活に入りこんできて!?

万屋・影山花子の快談

五月風芽(中学3年)

ストーリー
 「嫌です」。必死に土下座をする幽霊からのお願いを断る女子高生・花澤加奈子。加奈子は、幽霊の姿を見たり話したりできる霊感少女なのです。そんなとき、となりの部屋に住む「幽霊のにおいがわかる」小説家・影野優山が現れ、いっしょに、幽霊のお願いをうけおう『万屋・影山花子』を結成しようともちかけます。果たして幽霊の探しものを見つけることはできるのでしょうか?

僕と彼女の昼放課

寒空小春(中学2年)

ストーリー
 友だちがいない由宇は、毎日、屋上で1人、昼食を食べています。けれどある日、意外な人に出くわします。それは学校の有名人で、1週間ほど前に自殺したといううわさの紗雪の幽霊でした。紗雪は、自分はだれかに殺されたと主張し、犯人を見つけてほしいと由宇にたのみます。1週間たっても、由宇は犯人を見つけられないまま。ところが、紗雪は自分で推理し、犯人に行きつきます──。

僕等のマウンド

花櫻(中学2年)

ストーリー
 中学の野球部の仲間だった優紀、和尊、俊太、そして主人公の径。4人は3年ぶりに故郷の地に集まります。それは、中3の終わりに亡くなった、もう1人のなかま、蒼翔の墓まいりをするため。中学最後の試合で、ちょっとした行きちがいから、蒼翔を追いつめ、死に至らせてしまったと感じていた4人。けれど蒼翔の家で、彼が死のまぎわに書いたノートを見つけ……。

クロワッサンの復讐

コーヘー(中学2年)

ストーリー
 楽しみにしていた「超高級クロワッサン」を弟に食べられてしまった兄は、弟への復讐をちかいます。そして「先に降参したほうが負け」という「降参ゲーム」を持ちかけることに。さっそく弟に、さまざまないたずらをしかけますが、弟も負けずおとらずの強敵! あの手この手のいたずら合戦の結果、しかし最後には、弟はあまりにも意外な理由で降参をしたのでした。

食人の館

雲雀みちる(中学2年)

ストーリー
 みんなのリーダー役の辰也。おとなしい晴人。社交的な女の子・紗代。一番年下だけれど冷静な佳真。お盆休みに田舎の祖父母の家で再会した4人のいとこたちは、近所の森の中にある「食人鬼の住む館」へきもだめしにでかけます。4人が異変に気づいたときには、すでに帰る道はなく、4人は脱出するために館の奥にむかうことに。ところが、いつの間にか辰也の姿が消えていて!?

罪人と牢獄

runarei(中学3年)

ストーリー
 四角い真っ暗の部屋の中で目が覚めた「俺」。ここはどこだ? 俺はだれだ? 部屋のかべには本棚しかなく、全部で3649冊の本がならべられています。しかも、そのすべてのページが白紙。その1冊の赤い本がとつぜん語りだし「本の中身はお前のカコだ。すべての本を読んで、お前のカコの"あやまち"を"はんせい"すれば、この"ろうごく"から出ることができる」というのですが……。