
作家になろうと思ったきっかけはありますか?
「泣き虫スマッシュ!」を書くうえで、こだわったところは? ナドナド!
第10回角川つばさ文庫小説賞金賞を受賞してデビューの新星☆
『泣き虫スマッシュ!』の作者:平河ゆうきさんが
質問にこたえてくれたよ!



新人賞へ応募するにあたって、バディが活躍する作品が好きなこともあり、女の子ふたりを主人公にしたお話を書いてみようと思いました。
頭にイメージがパッと浮かんだのは、背が高い子と低い子の組み合わせ。
ジャンルはどうしよう? スポーツがテーマの物語は好きだし、卓球のお話をつくった経験もあるので、なんとか書けそう。
競技は二人一組でたたかう「ダブルス」があるものにしようか。小学生に身近で、身長差が関係してくるのはバドミントンかな?
…と、順序立てて考えていきました。


なんといっても、バドミントンについてです。実は、お話を書くと決めたとき、バドミントンの知識はゼロでした。
スポーツものなのに基本的なルールや用語がまちがっていたら、全部台無しになってしまうので、よく調べてから書こうと思いました。
まず試合の動画を見て「えっ、こんなに動きが速くて激しいの!?」とおどろきました。
そこから、本や雑誌、小説や漫画を読み、練習の動画も見て、ラケットでシャトルを打って…いろいろ調べました。
それでも、まだまだわからないことだらけです。これからも勉強を続けていきたいと思っています。取材もしてみたいですね。


出版社の入社試験を受けたとき、「三題噺(さんだいばなし)」といって、3つのキーワードを使って制限時間内にショートストーリーを書く、という問題がありました。
それまで小説を完成させたことはなかったのですが、意外にもスラスラと書けてしまって、すごく楽しいと感じたことがきっかけです。
小学生のとき頭の中で漫画やゲームのストーリーをぼんやり考えていたことを思い出して、小説という形なら今からでもストーリーをつくる仕事ができるんじゃないかな、と思いました。(ちなみに、その入社試験は不合格でした!)


作家になってよかったと思うときは、たくさんあります。
おもしろくなるアイデアを思いついたとき、想像以上のすてきなイラストを描いていただいたとき、本が書店に並んでいるのを見たとき、感想をいただいたとき…。
大変だと思うのは、時間をかけても原稿が進まないときです。パソコンの前に1時間以上すわっていても、書けないときは本当になにも書けません。寝るときに、今日はぜんぜん進まなかったな…となさけない気持ちになります。


だんぜん、日下部ことりちゃんです。
私が小学生のとき背が高いわりにスポーツが苦手だったので、そのころの思いをけっこう反映させています。
でも共通点はそれだけです。私より前向きでやさしくて、ずっといい子です!


NHKの連続テレビ小説『舞いあがれ!』が本当に面白くて、毎朝楽しみに見ています。
やさしい脚本もすばらしくて、参考になります。
それから最近、たぬきがかわいいな、と思うようになって、よく動画を見ています。でも実際に見たことがないので、動物園に行きたいです…。


一応スポーツを習っていたものの、やる気もなく、苦手でした。ボールが顔面に当たって鼻血を出したことが何度かあります。スポーツを見るのは好きだったんですけど…。
典型的な、漫画を読んだりゲームすることが好きなインドア派の子でした。なんとなく、漫画家やゲームクリエイターになりたいな…と思っていて、頭の中であれこれ考えていましたが、子どものころは実際に何か形にすることはありませんでした。


怪盗ルパンシリーズです。特に『黄金三角(おうごんさんかく)』で使われているトリックに腰を抜かすほどびっくりした記憶があります。それ以来、どんなミステリーを読んでもまず、そのトリックが使われていないか疑って読むようになりました。(今でも!)
ほかには、家になぜか星座やギリシャ神話の本があって、神様たちがすごく人間くさいな~と思いながら、くりかえし楽しく読んでいたのをおぼえています。


質問ありがとうございました! 子どものころを思い出す質問もあって、回答していておもしろかったです。
スポーツするのが苦手な人によって書かれているスポーツ小説「泣き虫スマッシュ!」に、興味を持っていただけたら、とてもうれしく思います。
2023年発売の「おもしろい話、集めました。W(ホワイト)」と「泣き虫スマッシュ!」第2巻にも、ご期待ください。これからも奈央とことりへ、応援よろしくお願いします!

次回1月のつばさ講座は…
1月にそれぞれ最新刊が発売予定の
「トップ・シークレット」
「ふたごチャレンジ!」から
