
お話のアイデアはどうしたら思いつきますか?
キャラクターの誰に似ていますか?などなど…
たくさんの質問ありがとう♡
『四つ子ぐらし』作者:ひのひまりさんに、
読者のみなさんからの質問にこたえてもらっちゃいました!



たくさんのお話を読んで、そのお話をいろんな角度から考えると、アイデアがうかんでくるような気がします。例えば、お話の、「ここがとてもおもしろいな」「ここはこうしたほうが、もっとおもしろくなるんじゃないか」「自分ならこうするな」などです。「あのお話と、このお話の、おもしろいところどうしを組みあわせてみよう」というふうに考えてもいいかもしれません。
お話だけではなく、ニュースや新聞などを読み、世の中で実際に起こっていることを知るのも、いい刺激になると思います。興味のあることを調べたり、雑学の本を読むのもいいですね。知識を増やすと、知識どうしが頭の中で、思わぬ形でくっついて、いいアイデアがうかんでくるんじゃないかなと思います。


四つ子の名前は、物語を作るとき最初に考えました。『一二三四』と、『花鳥風月』の組みあわせになっています。これは完全にひらめきです。いい名前がつけられたと思います。
杏(あん)ちゃんなどの、何度も登場する、やや重要な登場人物の名前は、『ほかの登場人物とかぶらないこと』と、『名前の持つイメージがキャラに合っているか』を意識してつけています。
リュミファイブのメンバーの名前は、インターネットで、いろいろな苗字や名前を調べて決めました。たしか、少しめずらしい名前にしようと考えていたような気がします。アイドルの男の子たちだから、めずらしい名前のほうが、カッコいいかなって思ったんですよね。
そのほかの、あまり登場しない人物の名前は、ダジャレだったり、もじりだったりするんですよ。例えば、11巻に登場する、浦田(うらた)さんと斉藤(さいとう)さんは、『裏サイト』という言葉からとってつけた名前です。10巻に登場する井田典明(いだのりあき)くんは、『韋駄天(いだてん)』という、足が速い人のたとえに用いられる神様の名前からとりました。
8巻から登場する、バスケ部の一年生の苗字(龍崎(りゅうざき)、求原(もとはら)、王野(おうの)、竹永(たけなが))は、一部が漢字パズルになっているんですよ。ヒントは、『バスケットボール』を漢字二文字で表すと、『籠球(ろうきゅう:バスケットボールのこと)』だってことです。気づいた人はいるでしょうか?


家の食堂(ダイニング)のすみっこです。そこに机を置いて、ノートパソコンを開いて、『四つ子ぐらし』を書いています。
すみっこと言いつつ、面積的には、部屋の1/3くらいを使っちゃってます。本棚とかキャビネットとかも置いているから、場所を取ってしまうんですよね。いつか、書斎みたいな、仕事専用の部屋がほしいです。


佐倉おりこ先生に、カバーやさし絵を描いていただけることです! イラストを拝見して、いつもときめいています。
それから、時間を自由に使えることです。例えば、「今日は体調が悪いから、仕事を休んで、その分明日がんばろう」とか、「昨日はがんばって2日分の仕事をしたから、今日は遊ぼう」みたいなことができるんです。
たくさんの人から、小説の感想やお手紙をいただけることも、よかったことのひとつです。特に、「四つ子ぐらしのおかげで友達が増えました」とか、「四つ子ぐらしのおかげで本を読むのが好きになりました」といった声を聞くと、とてもうれしくなります。「自分は人の役に立っているんだなあ」と思えるからです。


私は、三風に性格が似ていると思います。すぐにびっくりしたり、あわててしまったりするからです。
だけど、普段は関西弁でしゃべっているので、三風と二鳥を足して二で割ったような感じかもしれません。


最近、初めてネイルサロンに行ってきました。爪がつやつや&ラメでキラキラになりました。きれいでかわいくなったので、とてもうれしかったです。
いつか、四つ子四人の色を使ったネイルをしてみたいと思っています。


小学生のころ、将来の夢を聞かれたら、「デザイナー」とか、「声優」とか答えていたように思います。だけど、デザイナーがどんなお仕事かよくわかっていなかったし、声優になりたかったのは、単にアニメが好きだったからで、どちらもあまり本気ではありませんでした。
中学校の卒業アルバムに、『いま一番ほしいもの』というテーマで寄せ書きをしたのですが、そこに私は、「文才」と書いてました。中学生くらいから、小説家になりたいという思いをいだきはじめたようです。小説を書きはじめたのも、中学生くらいからだったと思います。
本格的に作家を目指そうと思ったのは、23歳くらいの時です。私はその当時、持病で体調をくずし、入退院をくりかえしていました。「一度きりの人生、どうせ働くなら、好きなことを仕事にしたい」と思ったのが、小説家になるきっかけでした。 今はそこそこ元気なので、心配しないでくださいね。
読者の皆さんも、健康を大切にしてください。けれど、もし健康じゃなくなってしまっても、それにあと押しされて、私が作家になったように、何か得るものがあるかもしれないので、うしろ向きになりすぎずに生きていけるといいんじゃないかなと思います。


大学生のころ、川上未映子(かわかみみえこ)さんの作品をたくさん読みました。二鳥が関西弁なのは、川上未映子さんの作品の影響かもしれません。
物語ではありませんが、鷲田清一(わしだきよかず)さんや、齋藤 孝(さいとう たかし)さんの本もよく読みました。
大学生のころ、講演会で鷲田清一さんにお会いすることができて、とてもうれしかったです。
齋藤 孝さんの、『三色ボールペンで読む日本語』という本を中学生のころ読んで、今でも、ネタ帳に何か書きこむときは、三色ボールペンを使っています。アイデアを整理するのに便利なのでおすすめです。


たくさん質問ありがとうございました!
とても楽しく回答させていただきました。
少しではありますが、「ひのひまりさんってどんな人なの?」という疑問の答えになればいいなと思います。
11月9日発売の、『四つ子ぐらし』13巻もよろしくお願いします。
来年発売予定の、『四つ子ぐらし』14巻では、新しいキャラクターが登場し、物語がますますおもしろくなっていきます。(いま、がんばって14巻の原稿を書いています!)楽しみにしていてくださいね。
これからも、四つ子といっしょに、ドキドキワクワクしてもらえたらうれしいです。

次回12月のつばさ講座は…
第10回角川つばさ文庫小説賞を
受賞してデビューの新星!

1月以降のつばさ講座は…
「トップ・シークレット」あんのまるさん
「ふたごチャレンジ!」七都にい さん
「サキヨミ!」七海まち さん
「理花のおかしな実験室」やまもとふみ さん