大人気シリーズ『こちらパーティー編集部っ!』が16巻でついに完結するよ!
みんな応援ありがとーーー!!
今回は、読者のみなさんへのたくさんの感謝と愛をこめて、「こちらパーティー編集部っ!」の舞台裏を、たっぷりおとどけしちゃうよ!
ゆのたちパーティー編集部同様にドタバタエピソードがいっぱい!?
ぜひ、楽しんでね☆
※座談会の内容には、一部ネタバレもふくまれているよ! ぜひ、『こちらパーティー編集部っ!』シリーズを読んでからチェックしてね!
やあ、歴代担当編集だよ☆
深海さん、『こちらパーティー編集部っ!』完結、おめでとうございま―――――すっ!
はわわわわ…すみませんーっ!!! 本当にありがとうございましたあああっ!!(土下座)
いきなり土下座かい!
だって、歴代担当さん5人もいるのに、まさかせいぞろいしてくれるとは思いもよらず…っ!!! ありがたやありがたやーっ!!!(土下座)
いや、集まるでしょ。 第2回つばさ文庫小説賞の受賞から数えると8年もたってるんだよ。
そうですよ、私なんか「こちパっ!」がスタートした年にKADOKAWAに入社したんですから……。
そうそう、新入社員だったYさんに、本になる前の「こちパっ!」の原稿を読んでもらったよね。 「これ、すごくおもしろいです!」って言ってたよね。
まさか、歴代担当さんたちをめぐりめぐって、数年後に自分が完結巻を担当することになるとは思わなかったです……!
まあ、しょうじき「このシリーズ、永遠に続くんじゃないかな……」ってちょっと考えてましたよね。
いったい、いつ完結するのか……少しずつふくらんでいく水風船を回していくバツゲームみたいになってましたよね、担当さんたち……!(笑)
でも、見事に完結したね~。
(一同、しみじみと完結巻をながめる)
そんなわけで今回は、完結記念に「こちパっ!」歴代担当せいぞろい対談をお届けいたしますっ!
(ぱちぱちぱちぱち……)
こちパっ!誕生秘話でございます
もともと私自身が本が大好きな編集者だったので、リアルな本作りの楽しさ(時々しんどさ!)を、みんなに伝えられたらなぁと思って書き始めたのがきっかけです。 小3から小説を書くも、すぐにあきてしまい、これがはじめて最後まで書いたオリジナル小説だったんです。まさかそれが大賞を頂けるなんて……。 一生分の運を使い果たしちゃいました!!!
えっ、あれがはじめてだったんですか! 角川つばさ文庫小説賞の選考にたずさわってた先輩がた、ウラ側ってどんなだったんですか? 応募原稿のときから、あのテンションの高さだったんですか?
そう。元気で明るくて、楽しい文章が印象的だったな。 とくに文体! 内容もおもしろかったけど、 とくにあの文体はだれにもマネできないものだから。 今年の受賞者はこの人しかいない!って私は思ってたんですよ。
テンションが高くて、めちゃくちゃおもしろかった! 宗田理先生が、最終選考会のとき「お話に勢いがあるんだよ、この勢いがいいんだよ」って強く推されたのを覚えてる。
初代担当であるTさん、深海さんにお会いしたときの第一印象はどうでしたか?
うっ、ドキドキ……。
主人公のゆののまんまみたいな人だな、と。ノリが良くて明るくおもしろい(笑)。 いつもはちょっとおっちょこちょいなのに、作品作りに関してはするどくて、こちらがハッとするようなことを言う。
いやいや、おそれおおい! ダメな部分と「ぎええっ」と叫んでる部分は同じカモ。 ただ私自身は、ゆのとはちがって、「迷った時に前に出られない人」だったので……。 「こんな風に強い人になりたいな」という願望が入った主人公です。 (イケメンにも囲まれてますしね!!)
私はオリジナル小説の担当をしたのは「こちパっ!」がはじめてだったんだけど、本当に深海さんの本でよかったなーって思ってます!
だからって~、完結記念だから言わせてもらうけどもっ、こんなにこりまくった本にしなくてよかったじゃーん!(笑)。 ほかのつばさ文庫の本にくらべて「こちパっ!」は記事ページが多すぎて、手間がかかったよ~。 私は4代目担当だけど、編集しながら「だれだよ、こんなにこった本にしちゃったのは! 責任者出てこーい」って、何度さけんだか知れないぞ!(笑)
(深くうなずく)
わ―――――っすみませ―――ん!!(土下座)
だって、「絶対にいい本にしなきゃ」って気合いが入りすぎて…… (笑)!
まあ、あの記事ページが「こちパっ!」のみりょくなんだけどね。 毎回おもしろかったし。
私も、自分の書いたものが本になるのははじめてだったけど、Tさんとの打ち合わせは女子校の放課後みたいな感じで、いっしょにキャーキャー言ってたのが思い出です。 イラストを榎木りかさんが引き受けて下さったときは、うれしかった……!
「こちパっ!」は榎木さんの描くゆのたちがかわいかったのが、人気になった強力なポイントですもんね。
あのキャラクターデザインって、どういうふうに決めたの?
ゆのの髪はピンク色にしようってはじめから話をしていたんですよ。 榎木さんとの打ち合わせのとき、ファッション雑誌を持っていって、それを見ながら髪型や服装を決めていきました。
榎木さんは、もともとファッションを素敵に描かれるけど、だからゆのたちってオシャレなんだ~。 制服もかわいいですよね。
榎木さんの絵に影響されたところ、すごくあります! 特にエンマ。キャラクターデザインを見て、めっちゃかっこよし!と思って。 ラフを見るまでは、王子が好きだったんですけど、一気にテンションんが上がってエンマが好きになっちゃいました。榎木さんに感謝ですーっ!(もちろん全キャラ大好きです!)
しおりちゃんも、キャラクターデザインが一発で決まりましたね。
はいっ!! 榎木さんはしおりちゃんが一番好きとおっしゃっていたかも……。
深海さん、最初は王子にはメガネをかけてほしいって強く主張してたよね(笑)。 でも表紙にするとき地味な印象のヒーローになっちゃうから……せめて、家にいるときだけメガネにしようってことになった。
あ、だから3巻で王子メガネかけてるんだ!
うっ、個人的な好みですみません! メガネ愛は灰塚先輩にそそぎました!!
編集部の会議のとき、キャラクターイラストをみんなに見てもらったら、満場一致でコレ!となったから、良かった、自分の感覚がズレてなかったと安心したなあ。
トウマ先輩の髪を水色にするかとかいう話もしてましたよね。
あった!(笑) でも、つばさ文庫の読者さんには金髪のほうがいいかなと。
1巻目の表紙って、特に構図がいいですよね。 たくさんのキャラがのってるのに、ゴチャゴチャしてなくて。 すごいなーって感動しました!!
96段をいっしょに駆けあがり!?
初代担当Tさんの思い出と言えば、1巻の最初に、ゆのが96段の階段をのぼるシーンがあって、めちゃくちゃゼエゼエしてるんですよ。 そこをTさんが「96段ってそんなにキツいかな?」って言うから。 打ち合わせで会ったときに、その現場にあった階段を実際にのぼってもらったんですよ!
ええっ、リアルで!?
いっしょにのぼってみたら、これキツイわー、ゼエゼエするわーって(笑)。
それで、96段のままになりました(笑)
まさか、冒頭シーンをいっしょに再現まで……すごいですね、Tさん。
その冒頭シーンや、後半の最後にクロミツがおしっこしたみたいなトラブルなんかは、1巻を出すときに、いろいろ書き足していただいたんですよね。
それは、どんな理由で?
簡単に雑誌ができちゃうとつまらないなって思ったんですよ。
たしかに、ゆのがテンションが高すぎるから、引いちゃう読者さんもいるんじゃないかなって話したんですよね。 だから、もっと苦労させよう!ということになり・・・。お父さんは亡くなってることにすることにしたんです。
応募原稿のときは、とくに「亡くなってる」とは書いてなかったもんね。
そうなんですよ。書きなおしてた時は「ゆののパパは実はハルちゃんかも?」なんて思ってたので(笑)
でも、けっきょく亡くなってなかったんです! 最終巻の16巻で初登場したんです!
ゆのパパしぶとかったですね。(笑) わたしは小説を書きすすめながら初期につくったプロットの答えあわせをしていくタイプなんですが、とちゅうで 「ハルちゃんごめん、あなたはパパじゃなかった」 って、気づいたかんじ。ハルちゃんにあやまりました。(笑)
ゆのパパは最終巻ではじめて登場し、しかもまさかのすごいイケメンだったという!
けっこう衝撃的ですね…!
宝井編集長は応募作の時は原稿を書きあげるモチベーションとして、自分がニヤニヤするためのお守り(つまり超わき役)でした。 そのため神のように愛するアーティスト様のお名前を使わせて頂いているんです。(字は変えてますよ!) 宝井編集長にも絵をつけて頂けることになり、 「イメージはこの方です!」 とお伝えしたら、榎木さんが気を失いそうなほどカッコ良く描いてくださって!!!(大興奮) 宝井編集長の出番が増えまくり、黒幕のような存在になったのは、 榎木さんのイラストが素敵すぎたからだと思います。(笑) 榎木さん、ありがとうございます! これだけでなく、「こちパっ!」は榎木さんの絵の力に本当に支えられました!(土下座)
このつづきは、「深海ゆずは×歴代担当編集スペシャル座談会 第2回」で読んでね。
第2回では、まさかの担当編集交代!? まだまだでてくる、ゆのたち『パーティー』編集部もビックリな「こちパっ!」制作ウラ話をお届けするよ!
お楽しみに!!
第2回の対談は、3月14日更新予定だよ!