編集部からのお知らせ


『スイッチ!⑮ フィナーレは絶体絶命の文化祭!』は、
明日・3月12日㊌発売~~~~!!!(発売まであとすこし!)

最終巻のテーマは『文化祭』!
――男子たちの呪いはとける?
――まつりと男子たちの恋のゆくえは?
――結婚はどうなる?
最終巻もまたまた事件の連続で……?

展開が予測できない最強ラブコメ最新作を
先行ためし読みしちゃおう!

\発売日まで毎日更新していくよ!!(全5回)/
「みなさん、準備はいいですか? 
それじゃあ、いっちょ行ってみましょー!!!」

「スイッチ!⑮ フィナーレは絶体絶命の文化祭!」




4 ピンチです!

 ここは私たちの事務所『スイッチ』。
 リビングでは『ジョーカー』の3人と、浅井さん、そして千夏さんと寮長の計6人が、あきれたようにこちらを見ていた。
 私は視線などお構いなしにリビングの椅子に深くすわり、打ち負けたボクサーのようにうなだれたままです。
「ポチ子、大丈夫?」
 そう言いながら、翼さんは心配そうにこちらの顔を覗き込んでくる。
「なんとか……命が助かって良かったです」
 集会が終わった瞬間、ブチぎれた生徒たちに取り囲まれまして――。
 集まった生徒たちから「アンタ。何余計な事してくれてるのよ!」「責任とってくれよな!」などと怒られてしまってから、ようやく解放されたところでした。
「まー。余計に油を注いじゃったわけだし、どーするの?」
「まつりちゃんなら、何か秘策あっての事なんでしょ?」
 千夏さんと寮長の言葉に、私はすいっと視線を外す。
「秘策は――ゼロです!」
「あんな大口たたいておいて─! それ!?」
 ゼロ発言をした瞬間、千夏さんのまなじりが吊り上がる。
「今はゼロですが、3分後の私が、ものすんごい秘策を思いつくかも知れないじゃないですか!」
「おまえ……未来の自分に丸投げだな」
 浅井さんがあきれたようにため息をつく。
「いやいや。あきらめたらそこで終わっちゃうじゃないですか! 私はあきらめないことをあきらめないだけです!」
と告げると、「適当にもほどがある!」と一斉に怒鳴られる。
 とにかくアイディアを探すため、タブレットを取り出して電源を入れた。
「何してるの?」
「頭で考えるより、色々みてみた方がアイディアが出てきやすいそうなので、色々調べてみます!」
 その場にいた全員は「なるほど」とうなずき、各自ポケットからスマホを取り出した。
「とりあえず検索すればいいわよね。アンタ、何て検索してる?」
「『簡単』『すぐ』『大金』『短時間高収入』で探してます!」
「「「――」」」
 浅井さんと、千夏さんと寮長はドン引きしながら互いの顔を見合わせていた。
「それ、絶対にダメなヤツじゃねーか?」
「いやっ、たくさんありますよ! 『受け渡しだけで100万』ですって! これ、生徒全員で毎日やればけっこうな大金に――」
「絶対にダメ!」
 ギャー! そんなに怒らなくてもいいじゃないですかー!
「アンタね。それバイトじゃなくて犯罪だから」
「でもバイトって……」
「ほら最近よく聞くでしょ」
 アレか!
「学校ぐるみでそんな犯罪に関わったら、うちの学校一瞬でつぶれるわよ」
 ひー! それはダメ、絶対!
「でも地道になると言っても、学校を救済するほどのお金、どうやって稼げばいいんでしょうか」
「一番手っ取り早いのは、今からリンリンちゃんに謝りに行ってくる事じゃない?」
「へ?」
 私は和月さんの顔をマジマジと見る。
「時間もないしさ、収入を増やすより必要な金額を減らしてもらった方が現実的だと思う」  
 ううっ。簡単に言ってくださいますが、それがどんなに大変な事か!
「だったら和月さんが一緒に行ってくださいよ」
「ダメダメ。俺が一緒に行ったら、さらに警戒されちゃうから」
「本当ですか? 顔に『めんどくさい』って書いてありますけど」
「なはは。そんなわけないじゃないか」
 頭の後ろをかきながら、和月さんはとんでもなく棒読みな口調で言う。
「和月は面倒なだけだと思うけど、僕もポチ子だけがいいと思うな。冷静な和月がいない方が、ポチ子のトラブルパワーで丸め込める可能性も0じゃないし」
 トラブルパワー!?
 翼さんってば、私の事をそんな風に見てたんですか!?
「翼きゅんは、まつりちゃんのその暴走パワーで相手は要求を吞んでくれやすくなるんじゃないかって言ってるんだよ。早く話を切り上げたくなるだけだろうけど……」
 そうでしょうか。絶対にバカにされていると思うのですが! って和月さんからも何か聞こえたような?
 うらみがましい視線を送ると、翼さんと和月さんはサッと顔をそむける。
「お二人とも貴重なご意見ありがとうございます。ですがリンリンさんに突撃するのはなるべく避けたいです」
「どうして? まつりちゃんらしくないじゃない?」
「私らしく、さらに必要なお金を増やす事態になってしまう気もしておりまして――」
「ははは。それは――否定できないな」
 不安をそのまま口にすると、和月さんは顔を引きつらせながらうなずく。
「もしも増やしてしまったら、和月さんが責任とってくださいますか?」
「まさか。万が一だよ? 万が一にでもそんな事になったんなら、まつりちゃんのやらかしなんだから、まつりちゃんのせいでしょ?」
 ギャー! やっぱり! 絶対にそう仰ると思ったんですよ!
「ですよね! やっぱり他の案にしましょう!」  
 さらに費用を増額されてしまったら、私はもう生きてこの学校を出られません!(白目)
「まあ時間もないし、そこまでリンリンちゃんも突っ込んでこないんじゃない? 本当ならもうすぐ文化祭の準備がはじまる時期だしさ」
 文化祭!
 翼さんが発したワクワクする言葉の響きに、私は目を輝かせた。
「文化祭に絡めてイベントをすればいいんじゃないですか?」
「普通はそうなんだけど、うちの文化祭はちょっと特殊なんだよね」
 特殊とはどういう事でしょう?
 私は思わず首をかしげる。
「芸能人の通う学校だから、かなりの厳戒態勢。招待状を持った身内と仕事関係者しか入れない。まぁ、本人不在の展示しかやらないんだけどね」
 なるほど。セキュリティやらが超面倒だから、誰もやりたがらないって事ですか。
 最近は一般の学校でもセキュリティが厳しくなってきてるといいますし。
 人気芸能人が多く集う四ツ葉学園ならば、限られた人物しか入場できないのも、わかる気がします。
「文化祭って模擬店とか部活イベントとかが楽しいじゃん? そーゆーのもやらないから、誰も楽しみにしてないんだよね」
 確かに生徒としては、お祭り騒ぎがしたいですものねと思い、私はうなずいた。
「こうなったら、やっぱりまつりちゃんの土下座じゃない?」
 私の土下座!?
 和月さんはまじめな顔で「そう」と、うなずく。
「ぐぐっ、心底気がすすみませんが、いたしかたないです……。たとえ砕け散っても、やらないよりはやった方が後悔しないですむって事ですよね」
「砕け散ったら骨は拾ってあげるから」
「全然嬉しくありません!」
 ですが……。
 私の土下座で少しでも状況が良くなるならば、やるしかありません!
 自分に言い聞かせるようにそう呟くと、
「――わかりました。不肖・日々野まつり。玉砕覚悟でいってきます!」
 ビシッと敬礼して、皆さんに向けて宣言したのでした。

今日の更新はここまで!
第5回は明日更新予定! 楽しみに待っていてね☆

さらに明日は「スイッチ!⑮」の発売日!



スイッチ!の「うれしいお知らせ記事」続々♡



\「スイッチ!」の次に読むなら絶対コレ!/
大好評発売中「新こちらパーティー編集部っ!」



深海ゆずはさんのもう一つの伝説級ラブコメシリーズ
「こちらパーティー編集部っ!」の完全書き下ろし新作✨

つばさ文庫のシリーズは16巻で完結したけど、
人気すぎて角川つばさBOOKSから2月に新刊が出たよ!
その名も「新こちらパーティー編集部っ! ひよっこ編集長ふたたび!」
※本屋さんの売り場がわからない人は、書店員さんに聞いてみてね!

本好きなら絶対よむべし!な、編集者お仕事ラブコメ!

この1冊でも超おもしろいから、
「こちパ」シリーズを読んだことないコはいますぐチェック!


キャラクターをチェック!

「新こちらパーティ編集部っ!」にもイケメン&美少女がいっぱい登場するよ♡ 
しかも全員問題児(!)でドタバタ大活躍!?



白石ゆの(しらいし・ゆの)
元気が取り柄の主人公。
中学の部活で、伝説雑誌『パーティー』を復活させた。



黒崎旺司(くろさき・おうじ)
主人公の幼馴染。小さい頃から主人公が好き。
あだ名は「王子」。



青木トウマ(あおき・とうま)
女の子大好きな超お金持ち。
主人公が担当しているマンガ家。



銀野しおり(ぎんの・しおり)
主人公の親友。
ホラーやオカルトが大好き。



赤松円馬(あかまつ・えんま)
誰もが驚く情報通。
赤いスマホにはいろんな人のヒミツや弱みが…?

あらすじをチェック!

あたし、白石ゆの! 
編集者を目指すきっかけになった伝説の雑誌『パーティー』が
角丸書店で復活するらしい?!
その第1号の編集長に採用されたんだけど(!?)、
超個性的な編集部メンバーと目玉企画を考えたのに、
「この企画では永遠に復刊はナシ」って、いきなりお先真っ暗?!
さらには、個性的なメンバーをまとめてくれる幼馴染の『王子』
との恋にも波乱が起こりそうな気配?!
『パーティー』の復活、一体どうなっちゃうのーーー!?

角川つばさ文庫の伝説級シリーズが
ウルトラパワーアップして帰ってきた!
出版社でもドタバタ大活躍(?)の予感です☆

「新こちらパーティー編集部っ!」発売記念で、ファンイベント開催決定!!

「新こちらパーティー編集部っ! ひよっこ編集長ふたたび!」
の帯についている応募券で応募すると、抽選で計100名様に、
深海ゆずはさん、榎木りかさんに会える!「こちパっ!」ファンイベントへご招待♡


「新こちパ」マンガ化決定!!!

マンガ雑誌「ASUKA」7月号(5月24日発売予定)より連載開始!
トクベツためしよみマンガが公開中♡




そのほかにも発売記念でうれしいお知らせ続々☆

コンビニプリントなど、うれしいお知らせを公開中! ぜひチェックしてね☆


つばさ文庫の最強ラブコメシリーズ!

つばさ文庫がほこる大人気ラブコメシリーズで
あなたの推しがきっとみつかる♡
作品をさらに楽し読める、情報いっぱいの記事ができたよ!