編集部より
NEW!
『怪盗レッド』シリーズは完結しても…、
まだまだ、アスカとケイのこと、それ以外のたくさんのなかまたちや、敵たち、友だちのお話、読みたいことだらけだよ!
って思っている人のために、つくった「おかわりリクエスト受付箱」から、記録係・秋木真さんが短編を書いてくれました!これは、絶対に読みたかったお話!!!
怪盗レッドおかわりスペシャル短編☆桜子の冒険(下)
桜子があざやかに解き明かした暗号。
「いますぐにマサキを助けにいきましょう!」と言われた織戸恭也が、呼び寄せたのは、ド派手なオープンカー。
その運転席にいたのは……??
★☆★
「――恭也様。お待たせしました」
オープンカーの運転席には、クールな顔立ちの女性がいた。
……たしか、マサキの仲間の……名前は、ツバキさん、だっけ。
「どうぞ、お嬢さん」
織戸さんが、うしろの座席のドアをうやうやしく開けてくれる。
「ど、どうも」
とまどいつつも私が乗りこむと車は走りだした。
そして。
「あっつぅ……」
私は日差しを手でさえぎる。
日本では考えられなかったギラギラした日差しに、めまいがしそう。
ザッカルト諸島までは、飛行機でまずは6時間。
そこから飛行機を乗り継いで2時間かかった。
この島のどこかにマサキがいる…いそがないと!
歩きだそうとして、
「えっ…?」
目の前を横切る人影を見つけて、目を丸くする。
「え?」
向こうもこちらを見て、驚いた顔をしていた。
「ま、マサキ!?」
目の前にいるのは、どう見ても彼だった。
ハーフパンツにTシャツというラフな服装だけど。
捕まってたり縛られてたりは、もちろんしていない。
えっ…誘拐されてるんじゃ…?
「なんでいるんだ…? 恭也様と、ツバキまで」
マサキは、きょとんと私たちを見ている。
「あ~~思ったより早く見つかったか」
織戸さんは、残念そうな顔をしている。
「ちょ、ちょっと織戸さん!? 説明してください!」
「どういうことなんですか、恭也様!」
私とマサキが、同時につめよる。
「ちょっとしたサプライズだよ。
マサキがひさしぶりの休暇をとったし、せっかくだからきみをここに連れてきたら、喜ぶかなって…
痛たたたたっ…足、痛いんだけどマサキ!?」
織戸さんが、足を踏まれて痛がっている。
「主様命」みたいなマサキが、あんなことをするの?
と私は目を見はる。
「悪ふざけに、一般人を巻きこまないでください!
そもそも仕事はどうしたんですか!?
おれがいなくても書類をためないと約束したでしょう!!」
今度は、織戸さんにお説教を始めてる。
…なんか思ってた2人の関係と、ぜんぜんちがうかも。
上下関係っていうより、まるっきり“家族”だ。
「ふふっ……」
思わず笑ってしまう。
するとマサキが、こちらをむいて
「…すまなかったな。巻きこんで」
と、改めて謝ってくる。
「ううん、けっこうおもしろかったし。
…それに、こうしてマサキと会えたし」
と、私はひさしぶりの彼を見あげる。
すると、マサキが少しだけ、動きを止めて、それから脱力した。
「…………はあぁ。そこは怒るところだろ。
で、時間はあるのか?」
「ええと、3、4時間くらい、かな。
さすがに何日も友だちの家に泊まってることにするのは、限界があるし。七音にどう言いわけしよう…」
「それなら心配はいらないよ。
深沢七音さんには、おれから連絡しておいたからね」
横から織戸さんが言って、私は驚く。
「七音を、知ってるんですか!?」
「ちょっとした知り合いさ」
そう言って、織戸さんはウインクする。
変わった人だけど、底知れない人でも、あるらしい。
「…………」
しばらく考えこんでいたマサキが、ふうと大きくため息をついて、顔をあげた。
「…とにかく時間があるなら、しばらくこの島でゆっくりしていけばいい。
日差しは強いが、メシがうまくて人のいい島なんだ」
どうだ?というように目線を向けてくるマサキに、わたしは胸が高鳴る。
もちろん、これだけ働いたんだもの。
私にだって休暇は必要だ。
「だったら、マサキのおすすめの場所教えてよ」
言いながら、私はマサキのとなりに並ぶ。
そして私たちは、いっしょに歩きだした。
――織戸さんに、うまく振りまわされちゃったけど。
こういうのも、ちょっとした冒険で、わるくない。
すっかり気持ちを切り替えたらしくて、マサキは、自分の見つけた、美味しい魚料理のお店についてとくいげに話してる。
そんな彼を見ながら、私は自然と大きな笑顔になっていた。
(おかわりスペシャル「桜子の冒険」END)
次のおかわり短編も、またこのつばさ文庫ホームページで公開するから、チェックしていてね!
コンビニプリントでしか読めない秋木真さん描き下ろし小説
『怪盗ファンタジスタの家族』もあるよ!
本に入らなかった怪盗レッドの短編が、コンビニプリントでゲットできるよ!1話あたり200円!
そのほか、1~30巻の表紙イラストや、そのほかほしかったイラストもあるから、お近くの
ファミリーマート、セブンイレブンのコピー機でチェックしてみてね。プリントできるよ!
桜子とマサキといえば、こちら!
アスカ、ケイにつづいて大人気の2人が、桜子とマサキのコンビ。
2人をおいかけてたよって人も多いんじゃないかな?
読み返すなら、この巻だよ!